2023年10月31日の記事
日銀は長短金利操作(YCCの運用)を再修正した。
ドル円は149円30銭台から150円台後半まで円安が進んだ。
YCCの再修正でなぜ円安?
日銀はこれまで長期金利を「1%以下」としていたものを
「1%を上限のめど」とする方針を示した。
長期金利の上昇を許すことになるため、
日米金利差縮小となり、一見円高に振れると考えるが、
実際は大きく円安に動いた。
市場は、この日銀の方針を想定ほどタカ派(金融引き締めに積極的ではない)と受け取り、円売りが進んだ。
米長期金利は高水準を保ちドル高の圧力は依然として強い。今回のYCC再修正はこのドル高圧力を継続的に吸収できるほどのパワーはなく、円安方向への値動きとなった。
また、円買いの為替介入は152~153円前後までは控えられるとの見方があり、11月中はこの水準までは円安の可能性を考慮に入れる必要がある。
2023年度末のドル円
もうじき米景気と米長期金利のピークアウト(米景気後退と金利低下)の兆候がでてきそう。
そうすれば、日銀の金融政策の正常化への意識も高まり、円高・ドル安方向に転換する。
23年度末(24年3月末)には140円あたりまで円高が進むと予想される。
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